Y−1

2005年6月24日
彼は、素肌が好きな人だった。

3ヶ月に2回、その距離にしては
わたしたちは多く逢っていたと、思う。

逢うと、そのままホテルの部屋に入った。
部屋に入り二人になると、服を脱いだ。

彼は、どんなに恥ずかしいと言っても
(胃腸が弱いのでお腹を温めていたいと訴えても)
わたしが身に纏うことをイヤだと拒んだ。

彼と居る間、素肌を晒しても、寒くはなかった。
彼が、眠りに就いてもなお、自身の体温で
わたしの身体を、温めていてくれたから。

ときおり暑くて、腕をすり抜けても
腕の中に居ないわたしに気付いた彼に、引き戻される。
彼は、サラサラとわたしの素肌を確認し
納得したように、再びシッカリ包み込むのだった。

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